
以前、ストレスは起立性調節障害(OD)の症状を悪化させるため、ストレスコーピング(対処法)を学ぶことが重要であると述べてきました。
そして、ストレスには様々な種類(一時的・慢性的)があるのだから、どんな状況でも柔軟に対処できるように、コーピングは質より量が大事だということでした。
そのため、前回までにアメリカカウンセリング学会が推奨している100のストレス低減法を紹介しましたが、今回はアメリカ心理学会(American Psychological Association, APA)の発表をもとに、ストレスコーピングとして避けるべき行動を紹介していきます。
ついついやってしまいがちなストレスコーピングが実は無意味どころか、有害なケースもありますので、ご自身のストレスコーピング(この場合、ストレス反応とも言えますが)としてやってしまっていないかチェックしてみて下さい!!
やってはいけないストレスコーピング
ギャンブル: 一時的な快楽を求めてギャンブルに走ることは、経済的な問題だけでなく依存症を引き起こしたり、ストレスを増大させる可能性があります。
過度なショッピング(爆買い・衝動買い): ストレス解消のための無計画な買い物は、一時的な満足感を得られるものの、後に後悔や経済的負担を感じ、さらなるストレスの原因となります。
喫煙: タバコは健康リスクを高めるだけでなく、ニコチン依存を強化し、長期的なストレス管理には逆効果です。
過度の飲酒: アルコールに頼ることで一時的なリラックスを得られるかもしれませんが、依存症や健康問題を引き起こし、ストレスを悪化させる可能性があります。
やけ食い(emotional eating): やけ食いは一時的な満足を得られるかもしれませんが、体重増加や健康問題を招き、自己嫌悪やストレスを増幅させることがあります。
また、ODに関して考えると、満腹後は消化のために内臓への血流分配が増加するため、低血圧や脳血流低下を引き起こしやすいです。腹八分目(個人的には腹六分目)にしましょう!(食後性低血圧)
長時間のテレビゲーム: ゲームに没頭することでその瞬間は現実逃避ができるかもしれませんが、それによる睡眠不足や身体活動量低下を招くと逆効果です。
身体活動量低下によるデコンディショニングでOD症状が悪化しないように気を付けましょう。
目的のないネットサーフィン: インターネット上で目的なく時間を消費することは、時間を浪費した感覚による自己嫌悪や情報過多による疲労感を生み、むしろストレスを増やす可能性があります。
長時間のテレビ視聴: テレビの長時間視聴は、身体活動量低下や睡眠の質の低下を招き、ストレス解消には不適切です。問題解決を先延ばしにすることでストレスを増大させることがあります。
やってはいけないストレスコーピングの共通点
有害なのについついやってしまいがちなストレスコーピング!
これらの共通点としては、ドーパミン分泌に頼った一時的な快楽であることや、現実逃避によって問題を先延ばしにしたものの、後からストレス(焦りや不安など)がしわ寄せが来ること、身体活動量低下や睡眠の質の低下など身体的な害を与えることなどが挙げられます。
ギャンブルや喫煙、飲酒は別として、寝そべりながらスマホやテレビを見るなんてのはODの人がついついやってしまいがちな行動ですよね。
私が受験時期に効果的だった勉強法
難しいのは、ODの人がゴロゴロ横に寝そべってしまうのは、脳血流を確保するための防衛手段であるということです。
そしてその時に簡単にアクセスできる行動がスマホいじりやテレビ鑑賞です。それ故、寝そべってテレビをつけてしまうといつまでもダラダラと時間が過ぎていくという経験は、私も高校時代によくありました。
そのため、テレビやスマホの時間を制限したり、横になった状態でもできる、有意義な行動というものを自分で作っておくことが重要です。
私は当時、スタディサプリの動画をラジオのように流すと決めていました。
同じ動画を何度も聴いていると嫌でも覚えられるので、ODの人にはオススメの勉強法の一つです。
ぜひ試してみて下さい。
ではまた!
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