起立性調節障害_認知の再構成に役立つ偉人の名言#12

Uncategorized

はじめに

偉人の名言や格言というのは、その人の人生が反映されていて面白いです。人は苦境に立たされると視野が狭くなりがちですが、そこに新たな視点を与えてくれ、苦境を乗り越えるヒントをくれたりもします。

私は子どもの頃から好きなサッカー選手の名言をメモするなど、尊敬する人の頭の中(考え方)を探るのが好きでした。

そして高校時代に起立性調節障害(OD)を経験し、人体生理学や心理学、認知行動療法(CBT)の本を読んでいくうちに、名言集めの有効性を知り、今もなお続けています。

私は、<名言集め>はODに有効だと考えますが、その理由は以下の2点です。

①身近な人からの話は説教臭く、素直に聞けないが、名言からなら言葉の意味を素直に解釈できる。

②ODにCBTは有効で、CBTと名言は親和性が高い(認知の再構成に役立つ)

①について

身近な大人からのアドバイスはなかなか素直に聞けない!」はODにとってってあるあるだと思います。これは、

理解されていないんじゃないか🤔

回復を急かされているのか🤔など

言葉を純粋に受け取れず、その背景に何か意図があるんじゃないかと余計な思考があるからかもしれません。

私も高校生の時に「高校の時の1年や2年、大した遅れじゃないよ!」と助言(励まし)を受けました。今となっては本当にそうですね!!と思えますが、当時は「結局は他人事だから言えるんだよ!」と言うのが率直な感想でした。

しかし偉人の格言というのは、そのメッセージを私に届ける意図はなにか? などの余計な詮索が入る余地がないぶん、素直に言葉を受け取ることができます。

②について

起立性調節障害(OD)に認知行動療法(CBT)は有効(小児起立性調節障害診療ガイドライン改訂第3版)だと考えられています。そして、CBTと名言は親和性が高いので、名言を集めることでODの回復の一助になる可能性があるという訳です。

CBTでは認知の再構成が重要とされますが、そのためには物事をこれまでに持っていなかった色んな角度から検討することが要求されます。アインシュタインが言ったように「いかなる問題も、それが発生したのと同じ次元では解決することができない」という訳です!!

そこで役立つのが名言です。冒頭で述べたように名言は真理をついたような新たな気付きを与えてくれます。偉人の力を借りて、色んな視点を持てるようになることを目指しましょう!

また、実際にCBTの手法の一つに〈希望の言葉〉を集め、持ち歩くといった方法があります。ネガティブな呪いの言葉が脳内に流れたら、集めた希望の言葉を見返し、非機能的な(何も生み出さない)思考を、機能的な思考に修正していこうという訳です。

私自身も実践しているのですが、自分で希望の言葉を生み出すのはそう容易いことではないので、以下に紹介する名言・格言にヒントを得つつ、自分が希望を抱ける言葉に編集し、自分のものにしていってもらえたらと思います。

どんなに小さなことでも、自分で決めたことには価値がある。ヴィクトール・フランクル

ヴィクトール・フランクル(Viktor Frankl)

ヴィクトール・フランクル(1905–1997)は、ナチスの強制収容所を生き抜いた精神科医であり、「ロゴセラピー(意味療法)」の創始者です。『夜と霧』でご存知の方も多いと思います。彼は「人は意味を見出すことで生き抜く力を持つ」と説きました。

ODに対しての有効性

これは個人的な経験になりますが、OD症状が強くでる毎日では、生きる意味を見出せない時期がありました。朝、目が覚めると頭痛や吐き気、浮遊感などの症状から動けず、症状が和らぐのを待ちます。落ち着いてきた時にご飯を食べると、また吐き気に襲われます。少し落ち着いて動こうとするとめまいがします。気が付けばもう夜です。眠りにつけたとしても、翌朝、起きればまた同じような1日です。「死のう」とまでは思っていませんでしたが、「生きてる意味については何も感じない」「自分のことすら、何もコントロールできていない」といった感覚がありました。

OD症状がひどい時期は、自分の意思ではどうにもならない事も多いと思います。そんな時に、この言葉を思い出し、ほんの些細なことでも自分で決めたことを実行することで、コントロール感を取り戻すことを心掛けて欲しいと思います。

CBT的視点

過剰適応性格が多いOD患者においては「自己制御感覚」が重要だと考えます。自分の意志で何かを選ぶ、小さな選択を積み重ねることで、「自分で未来を形づくっている」という感覚が育ち、抑うつ傾向の軽減を図ります。

自己決定(自己選択)は人間の基本的な欲求と考えられており、自己決定が幸福度にも寄与すると考えられているので、自分を抑制し過ぎることには注意が必要です。

ではまた!

コメント

タイトルとURLをコピーしました