以前、『起立性調節障害と診断されてはじめにしてよかったこと』は、
説明できるようにしたことだと書きました。
そしてそのためには、病気についての理解と自分自身の症状について把握することが重要だと述べました。
しかし、人に説明をすることは簡単ではないですよね。
特に理解のない人や、起立性調節障害について完全に無知の人に対する説明はより難易度が高いと思います。(私自身も過去に「この頑固な人間に理解してもらおうと思うと大変だな」ってことがなん度もありました。)
そこで今回は私自身もよく使っていた説明の型について紹介したいと思います。
あらかじめ話の型(構成)を準備しておくことは重要で、
スタンフォード大学ビジネススクールのマット・エイブラハム教授(「話し方」の講義で人気)もコミュニケーションを効果的に行うためには、準備が鍵となり、事前に基本的な枠組みをいくつか用意しておくことが重要だと説かれているんですね。
会話を効果的に行うための構文
では早速ですが、その枠組み(型)について、私自身の具体例を挙げながら、みていきたいと思います。
提示-説明-具体例-感情-要求-締め
*提示
「私は、起立性調節障害という病気を患っています。」
ここでは単純に事実を提示し共有するイメージです。
*説明
「起立性調節障害とは、自律神経の機能異常で血圧や脳血流をうまく調節できないことで色んな症状が出てしまします。」
「日内変動や季節変動があります(気温や気圧に影響を受けやすいです)。」
ここは提示した内容に対する説明をするフェーズです。
*具体例
「例えば、私の場合、起立時や座位姿勢を保っていると、脳血流が低下し吐き気やフラつきが出てくるので、その時は横になることで症状は軽減されます。」
自分の出やすい症状、出やすい状況、対策や対処法などを伝えます。
*感情
「授業中に動けなくなり嘔吐した経験もあるので、今はそういう状況に不安があります。」
「食後に吐き気が出やすいので、給食や午後の授業が気掛かりです。」
「通学が不安です」
「脳血流が低下すると認知機能が低下してしまうので、学業の遅れが心配です。」 などなど
人は感情の生き物です。事実を理路整然と話すだけではなく、不安な感情や心配事、何に困っているのかを素直に共有するフェーズです。
(過剰適応性格の子が多いと言われているODの大半の方には、自分の感情が表現するのは、抵抗のあるフェーズだと思います。僕もそうです。この問題は根深く、別の機会に取り扱う予定です。)
*要求
「吐き気が酷くなってくると少しの動くだけでも嗚咽(おえつ)してしまうので、話すこともできない時があります。その時はしばらく放っておいてください。」
「長時間の起立や座位姿勢の保持は避けたいです」
感情のフェーズで先に不安に感じることや心配事を伝えておくことで要求の流れ自然でスムーズになります。
*締め
「吐き気などの症状についてはまだまだ模索中ですが、うまく付き合えるようにしたいと思っているので、ご理解ご協力頂けると助かります。」
病気や心配事といった比較的重ための内容を話すことになるので、最後に前向きな感じで締めるワードを準備しておくと、別れ際の印象が全然違うものになります。
ということで、私自身の例を交えながら説明の型を紹介しましたが、自分に合う形にいじってもらって全然OKですので、事前に自分のしっくり来る型を準備してもらえたら、少しは会話が楽になるんじゃないかと思います。
が、しかし、この順番というものが結構重要なんです!!!
ということで、この順番の重要な理由については次回お話ししたいと思います。
ではまた!
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